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プレス技術連載第7回
Q. 審査の注意点
審査を受ける際の注意点を教えてください。

藍田良雄: 
審査を受審するためには、計画的な取り組みと準備が必要です。前段階から順に説明していきます。
審査日程
審査登録機関の選定がすんだら、早めに審査申請書を提出します。審査日時で希望の時期が有れば、そのスケジュールの打ち合わせを急ぎます。会社の繁忙期や決算期を考慮し、避けるようにします。登録後の定期審査の時期が、半年後になる場合も考えてください。一般的に審査登録機関は、年度の後半が忙しい時期です。9月から12月にかけて混んでいますが、今回は、ISO9000:2000移行が有るため、2003年の夏場から年末にかけて、駆け込み審査で混雑するのは間違いありません。くれぐれも早めの対策が必要です。
審査員の指名
以前の回で説明しましたが、審査費用を軽減するために近場の審査員に来てもらいたい訳ですが、そのためにも早めの予約をしましょう。また、審査員の当たり外れは、審査結果を大きく左右します。事前に審査員の経歴を取り寄せ、前職や専門、出身校や住所などを知るのは勿論、可能ならば過去に審査した企業から、審査時の様子や、評判その他の情報を集めます。どんな審査員が来るのか、企業は気になりますが審査機関は欲しい情報は出してはくれません。正確な情報を集めているのは、実績のあるコンサルタントです。相談してみてください。

柄守川我留男: 登録審査の直前対策について説明する。
指摘事項の是正
予備審査が何とか終了したからといって、安心は出来ない。指摘事項や観察事項の見直しと対策は、時間をかけて行っておく。
トップ教育
経営者は、自分の面接審査のことになるまで、なかなか直接手を出そうとしない。残念ながら、取得のことは事務局やISO推進担当者の責任だと考えているのが一般的だ。しかし、審査は経営者のインタビューから開始される。普段から喋る機会の多い経営者の場合なら、30分くらいのプレゼンをするのは訳もないだろう。経営者の面接審査で不適合が指摘される事例は少ないのだが、審査員の第一印象を決定する重要なスタートポイントである。ところが、忙しい事をいい訳に、殆ど事務局任せで、審査当日は全く無防備で、審査員の前に座る経営者が多いのも事実だ。早めの、社長教育と訓練が、是非必要である。

○方針(品質・環境)の説明
まず、ISOを取得しようとした動機と背景、決定した方針のバックボーン、会社の理念や経営方針などを説明出来るようにする。ISOを取得して目指す方向をきっちりと説明したい。
自社のシステムの特徴と評価
経営者自身の口から、構築を進めた経緯、問題が発生したときの対応、現在のシステムの評価などを説明できるようにする。この時、具体的な点や参考資料を提示できると良い。
以上の、経営者によるプレゼンスタイルの説明が上手くいくと、審査員の心証は非常に良い。注意点は、何時のクセで饒舌に過ぎたり、自慢話で時間を取ったり、肝心の説明の中身が疎かになることだ。話に興が乗り、不景気や取引先の愚痴、不良を出してペナルティを受けた事、金ばかり掛かってISOなど役に立たないといった本音まで口を滑らせ、審査員が苦い顔をした事例もあった。経営者の言動が心配ならば、審査員からの質問を受けて、答えていくスタイルにした方が無難だ。

○質問対策
ISOの専門的な質問や、詳しい規格の理解を経営者に要求している訳でない。審査員から経営者への質問は、ほぼ決まっていて、通常は次のような事である。
・取得の動機や何の目的で取り組んだのか?
・品質(環境)方針を立てた背景と狙い?
・全社で達成できるように、何をどうしたか?
・達成具合の評価と情報原は?
・現在の達成状況をどのように考えるか?
・運用されているシステムはどんな状態ですか?
・経営者の考えや方針が実現できていますか?
・実効が上がる運用になっていますか?
・システム上の問題の有無とその内容は?
・その問題にどんな手を打っていますか?
・システム評価の情報と情報源は?
・ISO9001(ISO14001)を導入した結果は?
以上、それほど難しい質問では無いが、審査日程ギリギリの対策では、忙しい社長を捕まえるのは容易ではない。ISO推進担当者は、早めに社長特訓を開始しておくことだ。

部門長教育
部・課長などの部門長には、審査の際に直接質問が集中する。システム全体の基本的な流れと、自部門の係りや業務の知識は、しっかりと把握しておかなければならない。

○記録対策
自部門に関係する品質記録の記載内容の確認、記入漏れの有無を調べる。
○質問対策

品質(環境)方針を達成するために必要な自部門の役割、達成すべき環境目的・目標と達成状況を説明できるようにする。
自部門の責任と権限の範囲と他部門との繋がり、業務の流れ、異常処理手順を含む業務基準や手順の説明ができるようにする。EMSでは、存在する環境側面と著しい物の説明、また管理手順書を示せること。業務遂行に必要な経験・能力・資格と教育訓練のニーズを説明できるようにする。
部門長への質問は、次のような項目である。
・自部門が、品質(環境)方針を達成するための責務は?
・達成状況のモニターと評価は?
・貴方の部門の業務手順、基準を定めた文書は?
・業務のインプット・アウトプットは?
・業務をスタートするために必要な要件は?
・業務を遂行するとき、作成する記録は?
・業務の担当者に必要な経験・能力・資格は?
・品質の不具合とその処理手順は?
・貴方の部門の著しい環境側面は?
・手順書が必要な業務(環境)は?
・異常時や緊急事態の処理手順(環境)は?
・貴方の部門の業務に関係する法規制は?
・法規制の順守状況の裏付けは?
・貴方の部門の目標(環境)は?
・目標達成のために何を管理しているか?
・そのモニター方法と達成状況の評価は?

社員教育
一般社員への突っ込んだ質問は、あまり無いと考えて良いだろう。
○記録対策
自分が業務を実施した結果、記録として何を残すことになっているのか、確認する。
○質問対策
・品質(環境)方針を理解していますか?
・品質(環境)方針達成のため、貴方がすることは?貴方の業務の説明をしてください。
・業務の手順を定めたものはどれですか?
・業務で特に注意する点は何ですか?
・業務を行うために必要な資格は?
・業務を行うとき、作成する記録は?
・不具合が発生したとき、どうしますか?
・貴方が関係する目標は?
・貴方が関係する業務で環境に影響すること(環境)は?
・手順を守らない作業をすると、どんな事態(環境)になりますか?
・異常時や緊急事態の対処法(環境)は?

記録の見直し
記録の点検は、必ず充分に行っておく。事務局だけでは時間的な制約や見落としも発生するため、各部署で手分けしてチェックしておくようにする。

・識別、ファイリングの状態は正常か?
・必要な記録は、全て揃っているか?
・棚やキャビネットに「記録類」の表示があるか?
・台帳の内容との、整合性を確認する。
・記録用紙の抜け(紛失)や作成漏れは無いか?
・通し番号があれば、順に並んでいるか?
・すぐに取り出せるように整頓する。
・日付、署名、捺印の漏れは無いか?
・記入されるべき欄に、空白や記入漏れは無いか?
・実施すべき日時を過ぎても、完了されていないものは無いか?
・是正処置や予防処置の内容を再確認する。
・記録が書き直しや修正されている場合、再度内容を確認する。

台帳の見直し
台帳の見直しについては、以下の項目に留意する事。
・必要な台帳はあるか?
・台帳に記載された内容を現物と照合する。
・記入漏れや空白欄を確認する。
・期限が過ぎても処理されていないものは無いか?
審査員の宿泊先
審査の日程が近づくと、審査機関や審査員から近場のホテルの問い合わせがあるかもしれない。高級なホテルや旅館ではなく、企業から距離が遠くない、手ごろなビジネスホテルを手配すれば良いだろう。

審査の会場
審査は、初めにオープニングミーティングで審査の説明がされる。その時の部屋は、審査員の外、経営者、管理責任者、事務局、部門長が入れる広さが必要だ。後日の定期審査の参考に、内部監査員も参加させると良いので、その分のスペースも考える。全員の机は必要ないが、審査員の机と椅子は、必ず用意しなければならない。人数が多いと、机と椅子の並びは教室型になるだろうが、通常は審査員と対面型にならべる事が多いようだ。報告書をパソコンで打つ審査員も増えてきたので、電源のコンセントにも注意する。基本的なことだが、低い椅子や身体が沈み込むような豪華な応接セットは審査員が嫌う。机が小さく、書類が広げられないばかりか、長時間の審査では腰が痛くなる。会議室や事務室に有るような机と椅子が、一番良いのだ。審査員には、書類を広げるため、2,3人分のスペースが必要となる。


欧木普都生: 受審当日の注意点を述べる。
送迎
審査機関が勝手に予約して、審査前日に審査員が宿泊することもあるが、当日の朝は担当者が宿泊先まで迎えにいくのが良い。審査機関は時間に厳しく、審査員が遅刻する事は非常に嫌う。そのため、審査員が自家用車で移動することを禁止している機関がある。そのため鉄道での移動や、前日に近くまで移動して、宿泊する例が多い。企業の担当者は、朝は早目に会社を出て、少し余裕を持って迎えにいくようにする。

資料の準備
受審のための書類は、審査員が到着する前に揃えておく。品質(環境)マニュアルや記録、事業所のレイアウト、環境側面の特定手順および著しい環境側面一覧表、法的要求事項および他の要求事項の概要などの書類は、審査の行われる場所に予め移動しておくのが良い。審査の時間稼ぎのつもりか、オープニングミーティングが終わり、審査員に促されてから別室に文書を取りに行く担当者がいるが、印象は悪くなる。

昼食
予め審査員に昼食のメニューを打診しておく必要はないが、昼食の用意をする旨伝えて、さりげなく好みを聞くことや、食事制限の有無を尋ねる事は非礼ではない。外食で豪華な食事を予約する必要はなく、通常の来客用の食事を考えれば充分だ。審査員の年齢は、ある程度年輩者が多く、持病やカロリーを気にする者もいる。しかも、職業柄次々と出張と外泊が続くから、外食は好まないであろう。地方の名物や、幕の内などの和食が無難である。また、食事は審査員1人で摂らせてはならない。社長と管理担当者は、必ず同席してコミュニケーションをとるべきである。審査の席では、硬い表情や難しい話ばかりしていた審査員が、出身地や趣味の話で打ち解けて、午後からの審査がスムースにいった例もある。

準備品
ISO規格や参考書は手元に置けるよう準備する。このとき、マニュアルやISO規格を無造作にコピーして使用しているのを審査員に咎められないように注意する。定期審査の場合は、登録マークの使用状況をチェックされるから、名刺・会社案内・封筒・看板などに使っている認定機関と登録機関のマークの形、色、大きさ等を使用規則と現物で確認しておく。また、現場審査に向かう場合は、必要に応じて手袋やヘルメットを用意しておく。

オープニングミーティング
単なる顔合わせや挨拶だけの場ではなく、適用規格や範囲、審査のスケジュールの打合せを行う重要な時間だ。審査の申請書、契約書にも目を通して確認する。

記録
審査の際は、管理責任者、担当者はかなり緊張する。指摘事項やそれに対する回答は、正確に記憶に残らないものだ。審査員が認めれば、是非録音をしたい。ダメならば、記録係を決めて、審査の内容を詳細に残しておく。

不適合の指摘
指摘の内容は正確に理解してから回答する。早とちりや誤解が無いよう記録して
から答える位の余裕も必要だ。要求事項のどの部分に不適合なのか、Shallを特定してもらう。また、証拠(エビデンス)を示してもらう。納得が出来ない場合は、安易に受け入れず、証拠とされた事象が他にも無いか調査する。記入や資料の整理ミスの可能性もあるからだ。
苦情処理
審査結果に合意できない場合は、文書による苦情・不服申し立てをすることになる。不服申し立ての手順は、審査員の氏名、審査員登録機関名、審査員登録番号、審査機関名、連絡先、を確認するが、身分証を見せてもらっても良い。

審査員から指摘された内容と、企業側で調査した事実関係を詳細な文書にして審査機関に送る。
審査機関は、苦情処理を迅速に行うことが認定機関から義務付けられている。オープニングミーティングで、審査員から苦情処理の説明が無かった時は、質問してみると良い。もし審査機関からの回答が不満足な結果の場合は、さらに認定機関に文書で申し立てることができる。
ISO川柳
発見だ! (審査)報告書の誤字も 不適合?
(言ってみたいなあのに)
存在の 軽さを量る 認証後
(燃え尽き事務局員)
指摘無し? かえって心配 問いただし
(優等生)

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